SUSTAINABILITY

私たちイーオクトが考える「サスティナビリティ」とは、難しいことではなく、
誰もがただほんの少し、日々の暮らしを、消費行動を見直して、行動を変えること、進化すること。

北欧パートナー企業訪問記
2020.07.31

北欧パートナー企業訪問記 その3(Dykon社)

スウェーデン王室御用達 寝具メーカー「Dykon社」ケネスさんを訪ねて(木田編)

イーオクトの仕入担当の木田です。
イーオクトでKLIPPANのブランケットやBengt & Lottaの作品、
Engmoブランドのデュベ、フリーデスクなど、北欧のアイテムの仕入を担当しています。

イーオクトの加藤、村上とともに行ってきた北欧や私たちの
パートナーのところで見てきたことをご紹介します。
どうぞおつきあいください。

なんとイーオクトでは、年に1度、海外サプライヤー訪問出張の
機会があるのですが、このメンバーに選ばれると、
出張であこがれの北欧に行くことができるんです!

出張の目的は
・ 海外のパートナーと市場を一緒に伸ばすための戦略共有
・ 現地の販売店訪問
・ 品質や工程を確認するための工場視察
・ 現地のくらしや文化、サスティナブルな取り組みを学び伝える

などが挙げられますが、これ以外にも、各自が興味あることや
知りたいことを現地で調査、インタビューすることもできます。

(Dykon社で商談の様子です)

今回、とっても嬉しいことに、その出張メンバーに選んでいただきまして、
イーオクト入社後、初の、あこがれの北欧に・・
そして、入社してからこれまで、メールや電話でしかやりとりした
ことがなかったサプライヤーのみんなに直接会える・・!
大好きなKLIPPANの工場も見られる!
胸がはち切れそうなくらいの、ワクワクでいっぱいになりました。

そんな期待とともに、ついに出発!第1ヶ国目デンマークです。
11時間の長いフライトを終えコペンハーゲンの空港に到着。
空港にはイーオクトの取引先のDYKON社のKennethさんが
お迎えに来てくれることになっていました。
Kennethさんはかなり背が高いから、すぐに見つかるはず、と
甘く考えていましたが・・・デンマーク人、みんなすごく背が高いです!!
頭でわかってはいましたが、改めての実感。
みんな、すごく大きい!
なんと、デンマークの平均身長は男性で180cm越え、
女性は168cmを超えているんです。

そんな空港の人ごみの中、Facebookを駆使してなんとかKennethさんを発見!
コルディングへのドライブのスタートです。
それにしても、海外出張に行って、空港にお迎えに来てくださる
取引先の笑顔を見つけた瞬間の嬉しさったらありません。
安堵と期待の入り混じった特別な瞬間です。

 

(Kennethさんとの身長差はこんなに!)

移動の道中には、Kennethさんにいろいろ聞いちゃいました。
これまで、来日時に何度かお会いしたことがありましたが、
ミーティングの時ってお互いのことを
ゆっくりお話しする時間って全然とれないんですよね・・残念ながら。
ということで、この機会にと、Kennethさんのこと、
デンマークのこと、くらしのこと、
みんなでじゃんじゃん質問してきました。

KennethさんはDYKON社で勤続12年。社内でも社歴は長い方だそうです。
日本と違って転職しながらキャリアアップする人が多いんですね。
担当は日本市場だけでなく、輸出全般を担当。
つまり、DYKON社の海外の取引先約60カ国を担当してるっていうこと!?
前々から、「Kennethさんって電話するといつも海外にいるな・・・。」
と密かに不思議に思っていましたが、そういうことだったんですね。
時差とか大変そうですが、デンマーク市場は小さいから世界市場を相手に
せざるを得ないんだそうです。

趣味はマラソンとサッカーで2日に1度は走っているそうです。
出張が多いため、自宅にいるときは極力家族と過ごすそうで、
よく息子さんとサッカーしているそうです。
北欧の人たちは健康志向が多いように感じました。
みんな走ったり、踊ったり、ジムに行ったり。
体を動かしています。

 

デンマークでは女性の社会進出が進んでいて、女性が働くというのは
当たり前で、子育ても男女が一緒に行うのが当然。
女性議員の数も多いんだそう。
ただ、社会進出に伴って離婚率も上がっていると聞きました。

北欧では「結婚」という形が当たり前ではないということも知りました。
日本では、大人になったら結婚して子供を産む、というのが一般的ですが、
北欧ではそういった形式やしきたりにとらわれない人も多いんだとか。
いろんな形や生き方が許容されているように感じました。

夕食は、かの有名なアンデルセンが生まれ育った地、オーデンセの近くで
デンマークの伝統的なお食事をご馳走していただきました。
これがまた美味!
Kennethさん、こんな素敵なレストランに連れてきてくれて
本当にありがとう。

今日はホテルで休んで、明日はついにDYKON社訪問です!

翌朝・・・・DYKON社到着!
入口に 「Welcome to Denmark EOCTのみなさん!」という
スクリーンがお出迎え。なんというおもてなしでしょう。
グースも一緒にお出迎え。

DYKON社は創業79年。羽毛の製品を作っている会社です。
羽毛のランクによって様々なブランドを持っていますが、その中で
イーオクトが扱うのは、最高級ブランドでスウェーデン王室御用達の
名門、エングモ・デューンです。
そんな高級デュベはどんなところでどんな風に作られているの!?
という疑問を解決するため、これからDYKON社の工場に潜入です。
工場に入ってすぐに目に入ったのが・・こちら

これは、羽毛を品質ごとに選別する機械です。
風圧を利用して羽毛を吹き上げて、ダウン、
フェザー、スモールフェザーなどが品質ごとに
4つの部屋に分かれる仕組みになっています。
ダウンは軽いので上まで吹きあがり、
一番奥の部屋(今Kennethさんがいる部屋)に入ります。
重いフェザーは手前に落ちてきて、品質の高いダウンほど
より高くまで吹きあがり、奥まで飛んでいきます。
この分離器が木でできているのは、静電気の発生をおさえるためだそう。

選別の後は、洗浄機→タンブル乾燥されます。

その後、国際認証ラボ(自社にあります)で試験を行います。
こちらはDYKON社のラボ。20年勤務しているラボの試験担当者さん。


充填用のダウンを用意。
いろんな品質のダウンをミックスしていきます。

 


ふわふわのダウンです。

ミックスされた羽毛は専用のふくろに入ります。

このあと、ミックスされたダウンを充填して製品化していきます。

シェルをパイプにセットするとパイプから羽毛がそれぞれのカセットに充填されます。
日本の羽毛布団のカセットは3×5が多いのですが
Engmoのデュベのカセットはもっと細かくわかれています。
これによって、均等にダウンがいきわたり、片側によったり、よれない工夫です。


ラベルはなんと手縫いです。

ライトの上で検品→その後、検針機で検針を行います。

このミシンの乗ったデスクも、検品を行う台も、すべて
使用者の身長にあわせて昇降するようになっているんです。
従業員の体にも十分すぎる気配りがされています。

倉庫もばっちり見学。

工場を見るだけでDYKON社の品質に対する徹底ぶりが見えてきました。
そしてそれを裏付けるのが・・
これらの証明書です。

DYKON社は農場を保有し、素材から製品まで一貫管理していて
デンマーク製のダウンは全てDYKON社が権利を保有しているんです。
だから、全ての製品はダウン、フェザーのトレースが可能!安心ですね。

壁に飾られているのは安心、安全の証です。

エコテックス クラス1 認証 
世界トップレベルの厳しい検査にクリアした製品だけに与えられる
繊維の安全証明「エコテックス」。
繊維製品およびその関連製品に特定芳香族アミン、ホルムアルデヒド
などの身体に有害な物質が含まれていないことを証明する、全世界共通の
「繊維製品の安心・安全の証」です。
そのエコテックスの中でも、乳幼児が触れ問題ないとされる、
もっとも厳しい「クラス1」をクリアしています。

NOMITE  ハウスダスト ダニアレルギーフリー
布団の側生地の織りがハウスダストやダニが布団の中に入りにくいバリアー
効果の証明で、アレルギーをお持ちの方にも安心して使っている商品です。
この認証はヨーロピアン ダウン&フェザー アソシエーションが 寝具メーカーに
発行するトレードマークです。

また、DYKON社は動物を倫理的に扱う会社で、
生きているガチョウから羽を刈り取り(ライブハンドピック)
するようなことは一切行っていません。

この方法だと、鳥は一生に3-4回羽を生きたままむしりとられるのです。
DYKON社のEngmo Dunブランドには、EU内のサスティナブルな製肉工程
からのみ得られた副産物としてのダウンやフェザーのみを使用されています。

この品質へのこだわり!アニマルウェルフェアに基づいた製造方法!
だからこそ、スウェーデン王室の御用達ブランドに選ばれたのですね!
わたしたちイーオクトが日本でこのengmoブランドを扱うことが
できることを誇りに思った工場見学でした。

この後はオフィスでおいしいランチをいただいて、午後は店舗訪問へ。

Engmo販売店で一番インパクトがあったのはNK(Nordiska kompaniet)。
ストックホルムのデパートで、1902年からインスピレーションとスタイリッシュさで
トレンドをリードしてきた老舗デパートだそうです。

DYKON社の品質については事前に学んではいましたが、
工場を見て改めて、その品質への誇りやこだわりを学びました。
製造の現場を見ること、本当に大事です。
DYKON社訪問、本当に来てよかったです!
Kennethさんはじめ、DYKON社のみなさんのあたたかさにも
触れた素晴らしいデンマークの2日間でした。

 

北欧パートナー企業訪問記 その4(Dykon社)につづく

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