SUSTAINABILITY
私たちイーオクトが考える「サスティナビリティ」とは、難しいことではなく、
誰もがただほんの少し、日々の暮らしを、消費行動を見直して、行動を変えること、進化すること。
北欧パートナー企業訪問記 その5(KLIPPAN_1)
1897年の老舗テキスタイルメーカー「KLIPPAN」を紡ぐヨスタ家族の元へinスウェーデン<マルメ→クリッパン>(村上編)
「またも初体験にドキドキ!」
こんにちは、連載第2回目の広報村上です!
さて、北欧出張2日目、Dykon社を後にした私たちは
ケネスさんの運転でスウェーデンのEngumo Dun売り場を視察した後、
その日の宿泊先、スウェーデン第3の都市、マルメのホテルへ送っていただくことに。
ケネスさんの優しさったら!! まさに、いたれりつくせりです。
さてここで、またまた私の人生初体験が待っていました。
順調に車を走らせるケネスさんの行く先に、
何やら強面のお兄さんが神妙な面持ちで待ち構えているじゃありませんか。
「なになに?検問?何か事件でも???」(私)
「パスポートプリーズ!」(強面のお兄さん)
「ああ!!ここからスウェーデンか!」(私)
(これはコペンハーゲンからマルメに向かう途中の橋の写真・・・のはず)
そうなのです。島国日本と違って海外では他国の隣り合わせがほとんど。
車で国境を超えるのは、いたって普通のことなのですね。
まるで日本の高速道路の入り口で、シートベルトチェックをしている警察官のように、
車の中をじっくりチェックする強面のお兄さんは、入国管理官でした!
パスポートをチェックされた後は、すんなり入国です。
「えーーー!こんなにナチュラルに国ってまたげるんだーーーー!」(心の声)
他国との距離感が、近すぎるってことが新鮮でなりませんでした。
マルメ市内をちょこっと散策!
さて、ホテルに到着した私たち。
この日はKLIPPAN社の会長、ヨスタ家でディナーの予定もあります。
荷物をおろした後は、時間まで足早にマルメを散策することに。
(こちらは宿泊先のホテルからみたマルメの朝焼け。キレイ!)
マルメは日本の都市と比べたらこぢんまりした町のようですが、
スウェーデンで一番高い高層ビルがあったり、
オシャレでモダンな建築が連なっていたりと、
少し歩くだけでさまざまな建物から、歴史や文化を感じます。
街歩きでまず気がづいたのは、とっても歩きにくいってこと。
マルメの道路はきれいに整列された、でも、深い凹凸のあるゴツゴツした石畳。
何度もつまづきながら、「マルメ」を足元の感覚から体に刻みます。
ここには日本のようにきれいに塗装された黒いアスファルトや、
銀色に光るガラス張りのビルはあまり見当たりません。
古い町並みがしっかりと息づいている、趣のある町並みです。
写真でも一部紹介させていただきます。
石畳のほか、テラス席にブランケットがかかっていることにも注目です!
このブランケットはたしかKLIPPAN社のものだったと思います。
チェアにスローはどこのテラス席でも必ず設置されています。
こんなにかわいらしいカラーの建物も。
ここは、セーデル・ガータンという通り。
楽しいアイアンのオブジェが、おとぎ話のような世界を演出しています。
せっかくなので加藤さんにオブジェと同じポーズをとってもらいました。
教会にも入ってみました。おそらく「ペテル教会」という所。
大きなパイプオルガンがあります。
そうこうしているうちにもう夕方です。
フロントにはヨスタが迎えに来てくださっていました。
マグヌッソンファミリーが紡ぐ KLIPPAN社139年の歴史
1879年創業のKLIPPAN社は、
代々マグヌッソンファミリーがその歴史を紡いできました。
創業当時は毛糸メーカーだったKLIPPAN社が、今のような
モダンでデザイン性に富んだブランケットをつくるようになったのは、
実は4代目を継いだヨスタ・マグヌッソンさんが社長に就任した1982年以降のことです。
こちらがヨスタさんです。
ヨスタさんはスウェーデンの伝統技術を使ったウールブランケットに、
デザイナー ビルギッタ・ビョルクさんとともにモダンデザインを取り込むことで、
ブランケットのさらなる魅力を引き出し、
国内外で大人気のブランドへと成長させました。
さらに、自社のブランケット生産工場をラトビアに立ち上げたのもヨスタさんです。
KLIPPAN社の歴史につヨスタさんはスウェーデンの伝統技術を使ったウールブランケットに、
デザイナー ビルギッタ・ビョルクさんとともにモダンデザインを取り込むことで、
ブランケットのさらなる魅力を引き出し、
国内外で大人気のブランドへと成長させました。
さらに、自社のブランケット生産工場をラトビアに立ち上げたのもヨスタさんです。
KLIPPAN社の歴史についてはこちらを御覧ください>
http://www.eoct.co.jp/klippan/
そんなやり手社長のヨスタさんですが、
2013年に息子のペッテル・マグヌッソンさんを社長に、
娘パニラ・ルースさんに副社長、兼アートディレクターを任せ、
その歴史をつなぎ、今は会長として、2人をサポートしています。
まるでKLIPPANブランケットのような、あたたかくて優しい笑顔の
ヨスタさんですが、現役時代はとっても厳しかったそうです。
ヨスタ家での家族団らんの時間にご一緒させていただきました!
ヨスタさんの家に到着すると、
奥様のエバさん(写真中央)があたたかく迎えてくださいました。
早速気になるのはインテリア!どこもかしこもKLIPPANです!
まずこちらが書斎。
こちらがリビング。
こちらがガラス張りのバルコニー。
そしてこれが窓辺です。
気づいたことは、どの部屋にも間接照明があり、窓辺にはキャンドルがあること。
それから、カーテンがないってことです。
スウェーデンの街を歩いていると、どのおうちも窓が大きく開放的で、
窓際には大きなオブジェやランプ、植物のほか、
さまざまな形のキャンドルが飾られているのがわかります。
それらはまるで、各家庭の個性が生きたインスタレーション作品のようで、
眺めるだけで感性が刺激されます。
実は大きな窓の理由は、冬の期間が長いスウェーデンで、
たくさんの光を家の中に取り込むための工夫で、
カーテンを閉めないのは、インテリアを魅せているからだそう。
夜になるにつれて明かりが暗くなると、キャンドルに火が灯ります。
それはもちろん食事を囲むテーブルにも。
ゆらゆらと揺れる明かりは幻想的で、
緊張していた心をホロリとほどいてくれるよう。
私がインテリアに見とれていると、
ヨスタさんとエバさんが一緒に夕食の準備をしてくださっていました。
夕食の準備は2人一緒が常だそうで、
ヨスタさんも手際よく冷蔵庫から食材を取り出して盛り付けされています。
北欧の夫婦は子育ても家事も協力し合うと聞いていましたが、
こうして目の当たりにすると、どちらかがどちらかを「手伝っている」
という感覚は一切なく、当たり前のこととして、
夫婦が一緒に暮らしを「つくっている」様子が伺えました。
これが出来上がったお料理!サーモンづくしの贅沢な夕食です。
夕食が出来上がる頃、ペッテルさんが合流し、一緒に食事を楽しみました。
食事が終わり、私からは普段どんな洗剤を使っているの?
どんな風に掃除をしてるの?などなど、暮らしの様子について
質問させていただきました。
キッチンには「スポンジワイプ」。
よく使うのでお徳用3枚セットを購入とのこと!
洗濯洗剤は環境のことを考えて「エコ洗剤」!
これはヨスタ家に限ったことでなく、スウェーデンのスーパーに
並んでいる洗剤は、どれもこれも「エコ」でした!
床磨きは「モップ」。これはMQでなくて残念。
それにしてもヨスタさんのこのサービス精神。
ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
テーブルの上にはペーパーナプキンが、
日本のティッシュペーパーのような位置づけで机に設置されています。
庶民的な感覚で恥ずかしいのですが、私の中でペーパーナプキンって、
お菓子を包んだり、カトラリーを置いたり、ボックスティッシュより
ランクが上な使い方をするものだったので、
こういった形で使われているのは意外でした。
そういえばボックスティッシュってあったかしら・・・?
おいしい食事と、会話に華を咲かせながら、
ヨスタファミリーとあたたかな時間を過ごさせていただき、
同時に、スウェーデンのご家庭を垣間見させていただくという、
観光旅行では絶対に知ることができない「暮らし」や
「家族の形」について知る機会をいただきました。
ヨスタ家のみなさん、本当にありがとうございました!!
次回はいよいよKLIPPAN社のオフィスや倉庫のある、
KLIPPAN街についてご紹介します。
ほかの取り組み
イーオクトのすべての軸である「サスティナブル」について、詳しくご紹介します。
わたしたちのサスティナビリティへの幕開けは1990年10月から。イーオクト代表、高橋百合子による環境先進国スウェーデンの「リサイクル社会を実現するための環境機器」輸入事業開始…