SUSTAINABILITY
私たちイーオクトが考える「サスティナビリティ」とは、難しいことではなく、
誰もがただほんの少し、日々の暮らしを、消費行動を見直して、行動を変えること、進化すること。
北欧パートナー企業訪問記 その11(KLIPPANリガ工場_1)
こんにちは。
イーオクトの仕入担当、木田です。
さて、北欧パートナー訪問記、木田編の連載第4回目です。
お読みいただき、ありがとうございます。
今回は北欧出張4日目、KLIPPAN社のラトビアの工場訪問です。
8:30
PetterさんとPernillaさんがホテルまでお迎えに来てくださり、
タクシーでKLIPPAN工場へ。
9:00 工場へ到着。意外!比較的リガの街中にあります。
工場からできたてほやほやを出荷するケースもあるため
工場の裏側から出荷できるようになっています。
9:00~12:45 工場見学
KLIPPANには紡績工場と織物工場の2つの工場があります。
今回は織物工場の見学です。
KLIPPANの工場は8000㎡の広さ。
この中にジャガード織機が9台。
ここに110人の従業員、工場で働いている人は20~25年選手が多く
ベテラン職人さん揃いです。
繁忙期は夜遅くまでダブルシフトで稼働している時期も。
なんとこの工場、2016年には生産率を前年比110%の功績がたたえられ、
リガでカンパニーオブザイヤーを受賞!
この工場にはKLIPPANの最高品質を支える素材へのこだわりと
職人の手仕事が詰まっていました。
工場に入ると、ガシャンガシャンガシャンガシャン!
すごい轟音に包まれます。
Petterさんからなにか小さなグミのようなものを
渡されました。
なんでしょう・・・??
耳栓でした。
というのも、工場の中では織機がすごい音をたてて動いています。
KLIPPANでは、染色から最終製品まで一貫して
この自社工場で製造されているんです。
染色には2種類の方法があるそうです。
・原毛を染める方法
・糸を染める方法
グレーの色は原毛で染めるそうです。
これは別の工場で行われているのですが、おもしろいことに、
羊毛のグレーはまず黒で染めてから白を足して色彩を調整するんだそう。
ところどころに小さな黒い斑点が見えるのはその製法によるもの。
グレー以外の色は糸で染めます。
もちろんこれもKLIPPANで染めています。
KLIPPANには専任のカラーマイスターがいます。
そう、KLIPPANのコレクションを彩る美しい発色は、
このカラーマイスターの環境に配慮した染色の研究と
カラーレシピの賜物です。
染める時は、まず水の中に投入し、
↓
そのあとレシピで作られたカラーを混ぜていきます。
均一に色を入れるため中がずーっと回転しています。
最後は熱湯で洗って色を浸透させるんです。
ちなみに、コットンの場合は、インドからオーガニックコットンの
シュニール糸がコーンで届きます。
KLIPPANではコーンから外して染色。そのあと、またコーンに戻すんです。
染色方法はウールと一緒ですが、シュニール糸はモコモコしていて
均一でないため、染めるのには熟練の技術が必要なんだそう。
染色の後は・・・
↓
水抜き・乾燥
↓
コーンに巻いていきます
↓
コーンの糸をセット。ジャガード織り機でブランケットを
ドビー織り機でスローやストールを織ります。
↓
フリンジ(があるものは)の機械にかけます。
↓
第1検品、修理
↓
洗浄、脱水
↓
しわを伸ばして乾燥
※洗浄や乾燥で縮むことを想定したサイズで作っています
↓
第2検品
↓
毛を起毛させてブラッシング
↓
フリンジカット
↓
ラベル縫い付け
↓
検針
最新の検針機を日本のために導入しています。
↓
きれいに畳んでタグをつけ、ベビー用ミニブランケットはリボンをつけて完了!
カッティングやラベルの縫いつけ、ポケットの縫い付けなどの作業は
全部手作業で丁寧に行われています。
KLIPPANでは年間に40万枚のスローを製造するそうですが
スローには全52工程あるそうです。
そして、そのカッティングも手作業とは・・・!
気が遠くなりそうです。
KLIPPANの工場にもショップがありました。
リガにしかないデザインのブランケットやアイテムも!
KLIPPANの工場には、この最高品質を支えるさまざまな
こだわりや熟練の技が詰まっていました!
そして、ブランケット、ストール作りにこんなに多くの人が
関わっていること、こんなに多くの工程があることに驚きと感動がありました。
何より、ラトビアのみんなが本当に真剣に仕事をしていた風景に心を打たれました。
遠く離れた日本で、彼らが作ったブランケットがこんなに
日本のみんなに愛されて、素敵なお店できれいに飾られて、
ふつうのギフトだけでなく、安心安全なものとして
赤ちゃんへの贈り物としても多く選ばれていること、
みんなに知ってほしいと思いました。
また、KLIPPANの素材へのこだわり、安心安全への取り組み、
サスティナブルかつアニマルウェルフェアに配慮したしくみなど
素晴らしい部分をもっともっと日本のみなさんにお伝えしていかねばなりません。
製造工場で実際の製造現場を見て、感じたこと
貴重で素晴らしい体験でした。
午後はリガの街中へ移動し、ランチミーティング。
Petter社長と、並行輸入対策について真剣に討議。
日本で並行輸入品が販売されていること、KLIPPAN社も
非常に大きな問題として認識しており、
KLIPPANとECOTで対策に取り組むこと約束しました。
次回はリガバスケットのメーカー、Pinumu Pasaule社の
工房を訪問します!
どうかお楽しみに。
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